今日はゆっくりとブログを更新しています。
と言いますのも、先日調子がおかしくなった日に無理し過ぎまして、声帯疲労(声用の筋肉疲労)で声がウンともスンとも出なくなり、お休みしています。
喉の炎症などではないので、全く痛みはないですし、身体は元気なのですが、声が出ないって辛いですね。
この週末で治すつもりではありますが、、、さてはてどうなりますことやら。

さて、本日のお題は「声がひっくり(裏)返る」です。

低音は出るのに、急にある音より高い音を歌おうとすると裏声になる(俗にひっくり返る)方がいらっしゃいます。
勿論裏声もテクニックの一つですし必要な要素なので、忘れてほしくはないですし、裏声が魅力的な歌手も多くいらっしゃるのは事実です。
しかし「狙って裏声にしている」のと「裏声になってしまう」のは天と地の差があります。
特にアーティストで裏声を得意にしている方は高音域で裏声にするテクニックを使うのですが
今回私が言いたいのは中音域でひっくり返る事を指しています。

個人差はありますが、早目にひっくり返る方で「ソ」(1点ト音)~、遅い目の方で「ド」(2点ド音)といったところでしょうか?
残念ながらこの辺りでひっくり返っていてはカラオケ等で歌う時にほとんどの音をエネルギーのある声で歌う事はできません。
演奏の大半が裏声(しかも弱々しい)では幾らマイクがあっても曲の雰囲気からは遠のいてしまう事でしょう。
かと言って強引に上げようとすれば喉が引き吊っていくような状態になり苦しい声が出てしまいますし、続けていればご本人も喉を傷めてしまいます。

「コツ」は勿論ありますが、それを知ったからといってすぐに出来るものでもありません。
実際に経験・体感し、繰り返し行わないと突破は難しいでしょう
何なら裏返ってしまっている事にすら気付いていない方も多いので、気付いている方はまだ耳のセンスが良い方かと思います。
この辺りの音域の練習は高音域の練習よりも丁寧にしておかなければ、後々尾を引いていきます。

しっかりした声(ポップス等は軽めで、特に声楽)でここを通過する為には苦労が必要です。
(ごく稀に才能と言うべきか、軽々される方もいらっしゃいますが…)
悪い癖はすぐつくのに、善い癖はなかなかつかないという事も感じており、一進一退が中・長期的に続く部分でもあります。

もし、この部分で悩んでいる方、実践している方は苦しいでしょうし、嫌になりそうな処ではありますが諦めずにやり続けましょう。諦めてフラフラな声で歌うのはいつでもできます。
正に忍耐・試練・・・。スポーツや格闘技か!?と思う時があります。

また当教室では「緩めたり・流す」と言ったコンセプトとは真逆の「引き締める」を中心に行っていますので、
昔からずっと歌っていたけど、最近音程が定まらないと言う方も是非ご検討下さい。