歌のトレーニングに於いて「出来たかのように見える物を何度か壊さないといけない」というような事をせざるを得ない事があります。

若干の穴があるのでそれを埋める為に一度は出来るようになった事を勇気を持って手放さないといけない事もある。
(今までやってきた事が全くもって不必要なわけではないです)

プレイヤーもトレーナーも辛い時です。
両者ともに忍耐の時期です。

ここで嫌に働く人間の現状維持メカニズム…
無意識にできる限り「今」のままで留まろうとしてきます。
「今まで」に固執すると変革しにくくなります。

問題が細かくなって、山積みのように感じます。
それに圧倒され、今まで出来ていたハズ(出来てると思ってただけの事が多いです)の事も出来なくなったと感じ、気が重くなります。

しかし、細かい問題が出てきたと言う事は上達しているのです。

誤解を恐れず言えば、初期は問題があり過ぎるのが当たり前で表面化してこないんですね。で、善い所が目立ってます。
ゴミ屋敷にゴミや埃が増えても何も思わないけど、ある部分だけ綺麗だと目立つでしょ?そんな感じです。

少しずつ、ちょっとずつ、ゴミを片付けて部屋を綺麗にしていきます。
この時期はプレイヤーの耳にも成長が解るし、どんどん善くなる実感があるので楽しい時期です。

ある程度片付くと今度はゴミが目立ちます。
これが上達した証拠なんですね。
でもここまでが緩やかだったり、急成長だったり人により様々ですが、これをプレイヤー本人は成長したという事を見落としやすく、忘れていたり、そもそも気付いてない事が多いです。

3か月前、半年前、一年前はどうだったでしょうか?
何か振り返る事が出来る資料や音源等があれば時折り見聞きすると良いでしょう。

そしてコッソリ自分を褒めてあげましょう。
よくここまでやったきた!自分は出来るぞ!と。
これが自信です。