前回の続きになります。

そう、感覚は千差万別、十人十色というところからです。
各々が感じる感覚は紛れもない真実だと思います。
しかし事実とは異なる事も多いでしょう。

例えば私の場合は…
声を前に出そうとすると逆に奥に入り込んでしまいます。
どちらかと言えば前に出過ぎないように、少し後ろに引っ張りながら歌うと丁度良いところに嵌まります。
では後ろに引っ張るのが正しいのか?と言われればそんな事はありません。
後ろに引っ張り過ぎるとそれはそれでズレるのです。

しかし多くの先生は「前へ、もっと前へ」と言い続け
(確かに聞いた感じはそうしないと合ってないかったのでしょう)
ずっと上手くいかない時期がありました。

そう!周りが聴いて「こうすると良いと思う事」と
私が「そのように聴こえる為にしないといけない事」が真逆だったのです。

そりゃ上手くいくはずありません。
目的地と全く違う方向に進んでいたのですから。

それにしてもこれは恐ろしいギャップ!
私はこのズレを「聴き手とプレイヤーのギャップ」と呼ぶ事にしています。

そこから私はひたすら色んな人の声を聴いて、声のマッピングを聴き取る練習をしました。

続く…